前回の仕事内容編・休み編に続いて、今回はお金について掘り下げていきましょう。
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【お金編】わかりやすい数字だけで判断するのは危険
転職先を探すうえで、お金はもっとも大切な条件の一つですが、ここでも似たように見えて、注意が必要な表現があります。下記のキーワードを意識しながら必要な情報を集め、入社直後だけでなく5年後、10年後も見据えて検討しましょう。
「月給◯◯万円」
月給は毎月固定で支払われる賃金を指します。その中身は「基本給」と「固定で支払われる手当(固定手当)」になりますが、実は月給が高くても基本給が少ないと損することがあります。例えば、月給25万円で「基本給が20万円、固定手当が5万円の場合」と、「基本給が24万円で固定手当が1万円の場合」を見てみましょう。もしこの会社の賞与が夏に基本給2ヵ月分、冬に基本給2ヵ月分支給される場合、基本給が20万円の場合は年間の賞与は80万円、24万円の場合は年間の賞与は96万円となり、16万円もの差が生まれるのです。また、中には給与を少しでも高く見せようと、月給の中に業績手当といった、確実に支払われるとは限らない手当を含めている会社も。月給の内訳、特に基本給とそれ以外について、できるだけ詳しく確認しましょう。
「昇給あり」「給与改定あり」
残念ながら、求人票に「昇給あり」「給与改定あり」といった記載があるからといって必ず毎年昇給するとは限りません。「昇給あり」の場合は、1年の間に何回昇給のチャンスがあるのか、また昇給の条件や、平均でいくらぐらい昇給するのか確認しましょう。そして給与改定ありと書かれている場合は、会社の業績や個人の成績などによって、給与が上がるだけでなく下がる可能性もあります。最近に給与が下がった実例はあるのか、どのような理由で下がるのか、などをはっきりさせておかないと、後悔することになるかもしれません。
「賞与年2回」
賞与(ボーナス)が年2回支給されるとはいっても、どのくらいの金額が支給されるかは会社によって様々です。1回あたり1~2万円、年間でも5万円足らずという企業もあれば、基本給の5ヵ月分が支給されるケースも。「賞与があるから待遇がいい」と安心するのではなく、実際にどのくらいの支給実績があるのかを確かめましょう。
「交通費一部支給」「交通費一律支給」
仕事にかかる交通費にも、色々な種類があります。いわゆる家から会社までの交通費は通勤交通費、営業などで顧客先を訪問する際の交通費は営業交通費、などと区別する場合もあります。「一部支給」ならどこまで支払われるのかを確認しないと、多くの金額が交通費で消えてしまう、という可能性も。また「一律支給」という場合は、全社員に月2万円など同じ金額を支払っているケースが多いようですので、遠方から通う人や営業交通費が多くかかる人は赤字になるかもしれません。また、マイカー通勤の場合は、家から会社までの距離に合わせてガソリン代が支給されることもあります。